3,頸椎と肩関節のケガのメカニズムと対処方法について
さて、今回のブログでは首と肩についてお伝えしていきます。
このあたりで、よくあるのは肩コリではないでしょうか?日本人の半数以上が肩コリを感じているようです。ですが、今回は肩コリよりもって深く見ていきましょう。
1、頸椎について
まずは首からです。首は頭を支えている部位になります。その重さ約8キロ~9キロになります。それくらい負荷のかかっている部位です。
主な骨について
頚椎:棘突起
主な傷害
①変形性頚椎症
主な靭帯について
後縦靭帯
主な関節について
環軸関節:第1頸椎と第2頸椎の間を指します
椎間関節:棘突起同士の間を椎間関節と言います
主な筋肉と働きについて
屈曲:斜角筋
伸展:頭直筋
回旋:胸鎖乳突筋
主な傷害
①頸肩腕症候群(肩こり)
②頚椎捻挫(むちうち)
神経/血管
腕神経叢(c5~T1)
主な傷害
①バーナー症候群
特別なもの
椎間板
解剖
役割:椎体間におけるねじれや全ての負担を分散させる。
主な傷害
・椎間板ヘルニア
主な傷害・障害について
傷害・傷害例)
変形性頚椎症
メカニズム:加齢や頚の使いすぎでおこる。
所見/症状:上肢へのしびれ
応急処置:
スポーツ:
頸肩腕症候群
メカニズム:ある姿勢の保持による頚部周囲筋の緊張
所見/症状:かたこり
応急処置:
スポーツ:
頚椎捻挫
メカニズム:ある姿勢や急激な動作で突発的におこる。
所見/症状:頚部の痛み。首を動かせない。
応急処置:
スポーツ:
バーナー症候群
メカニズム:頭部の無理な側屈。また、肩に下向きの力が加わる。
所見/症状:受傷箇所から腕まで焼けるような感覚がある。
応急処置:
スポーツ:アメリカンフットボール
頚椎椎間板ヘルニア
メカニズム:頚椎への負担による椎間板の突出。
所見/症状:上肢へのしびれや感覚の低下。
応急処置:
スポーツ:
2、肩関節について
さて、続いては肩関節についてです。肩関節は股関節にており、色々な方向に動かす事が出来る関節です。その分、様々なケガも潜んでいます。
主な骨について
- 上腕骨:大結節、小結節、結節間溝、上腕骨頭
- 肩甲骨:肩甲骨棘、棘上窩、棘下窩、肩甲上切痕、烏口突起
- 鎖骨:
主な靭帯について
:肩鎖靭帯
:烏口上腕靭帯
:烏口鎖骨靭帯
;烏口肩峰靭帯
主な関節について
:肩甲胸郭関節
:肩鎖靭帯
:肩甲上腕関節
主な筋肉について
伸展:広背筋、大円筋
屈曲:大胸筋、
外転:三角筋、
内転:広背筋、大円筋
外旋:棘上筋、棘下筋、小円筋
内旋:肩甲下筋
神経・血管
:腋窩神経(C5・6)
:腋窩動脈
特別なもの
:関節唇
解剖:(名前、場所、中身)
上腕骨と肩甲骨の間にある軟骨組織
解剖:関節窩の周辺にある軟骨
機能:上腕骨の接地面を大きくすることにより、肩関節の安定性を向上させる
主な傷害・障害について
骨―①リトルリーグ肩(上腕骨近位骨端線離開)
メカニズム:成長期における投球過多による上腕骨頭の疲労骨折。
所見/症状:腕を動かすことで上腕骨頭に痛み。X-P上骨端線の離開。
応急処置 :RICE→投球禁止
スポーツ :野球
骨―②鎖骨骨折
メカニズム:プレー中に鎖骨をぶつける等肩を強打する。
所見/症状:肩幅が狭く見えて、患側を健側で持つ。腫れ、変形。
応急処置 :固定・RICE→病院
スポーツ :コンタクトスポーツ、スキー、スノーボード
発生頻度大、介達外力により。中外1/3境界部に起こりやすい。
骨―③ベネット病変
メカニズム:フォロースルー期の上腕三頭筋長頭の遠心力による牽引により付着部が骨化する。
所見/症状:フォロースルー期の肩(後方)の痛み
応急処置 :RICE
スポーツ :野球、オーバースロースポーツ
投球で腕全体を放り投げるため、三頭筋が付着部を牽引して痛める。
関節―①肩関節(亜)脱臼:前方、初回、習慣
メカニズム:・転んだ際に体を支えようと手を突いたとき。
(特に外転・外旋の伸展強制によって起こりやすい。)
・上腕骨頭への後方からの直接打撃。
所見/症状:挙上制限、上腕骨頭の位置が前方へ移動。
応急処置 :三角巾で固定。肩関節軽度屈曲、内旋位。肘関節90度。
スポーツ :柔道やコンタクトスポーツ
ラットプルダウンの後方は危ない。
関節―②肩鎖関節脱臼
メカニズム:肩から地面におちる。
所見/症状:圧痛と外転制限。
応急処置 :肩関節と準ずる。
スポーツ :柔道やコンタクトスポーツ
鎖骨骨折と類似する外観を呈する。
関節―③ルーズショルダー
メカニズム:先天的に靭帯等のサポートが緩い。腱板機能の低下
所見/症状:だるさ、不快感。
応急処置 :筋力訓練
スポーツ :オーバースロースポーツ
筋肉―①インピンジメント症候群
メカニズム:上腕骨頭と肩峰の間にある軟部組織を挟み込む。
所見/症状:外転80度から90度付近で痛む。
応急処置 :RICE
スポーツ :野球、水泳、テニス等のオーバースポーツ
インピンジ=衝突する。とか何かの上に押し付けられる。
肩峰と骨頭の間が狭くぶつかる。
筋肉―②腱板損傷
メカニズム:重いものを上から取る際など。
所見/症状:挙上困難
応急処置 :RICE
スポーツ :コンタクトスポーツやオーバースロースポーツ
神経・血管―①胸郭出口症候群(TOS)
メカニズム:胸郭出口付近の筋肉や骨が血管や神経の通りを圧迫する。
腕神経叢や腋窩動脈が小胸筋や鎖骨によって圧迫される。
所見/症状:腕のしびれ、だるさ。力が入らない。
応急処置 :
スポーツ :オーバースロースポーツ
神経・血管―②肩甲上神経障害
メカニズム:肩甲上神経が肩甲骨切痕によって圧迫される。
所見/症状:肩甲骨上の萎縮、肩のだるさ、痺れ
応急処置 :
スポーツ :オーバースロースポーツ
特別―①SLAP損傷
メカニズム:上腕二頭筋長頭の牽引による関節唇の剥離。
所見/症状:肩の前や中の痛み。
応急処置 :
スポーツ :オーバースロースポーツ
3,まとめ
さて、如何でしたか?首と肩は隣接している部位になるので、複合的に首も肩もケガが密接に発生しやすい場所です。特に野球やテニス・水泳・アメフト・ラグビーといったオーバーハンドのスポーツや、コンタクトスポーツではケガが発生しやすい部位です。
是非、ご自身のケガなどの参考してみて下さい。